映画感想#14 ネタバレ「スワロウテイル」 7.1/10
「スワロウテイル」をみました。1996年に公開された岩井俊二監督の作品です。
円高の日本に出稼ぎにきた移民が作り上げた街「イエンタウン(円都)」に住む中国人が主人公です。貧しい彼らが色々あり現金製造方法を入手し、一気にスターダムへと駆け上がる青春映画です。イエンタウン自体は架空の街で、設定も架空のものです。イエンタウンの住人は中国語と英語を話し、日本人からは「イエンタウン(円盗)」と差別されています。
架空の設定とは思えないリアルさが売り
一攫千金を求めて日本にやってきた「イエンタウン」。アジアのノスタルジック感が日本に到来した感じです。イエンタウンの人たちが中国語と英語を混ぜて話すことやその設定から、これは架空のものだとすぐにわかるにもかかわらず、何も知らずに見ていた初めの數十分はこれはリアルなのかと思いました。僕自身も前情報なしで見てたのでググりましたw
演じている歌手のCharaや三上博史、伊藤歩がすごくはまっています。三上博史はずっと中国人が演じているのだと思っていました。江口洋介の中国語もなかなか貴重です。こんなキャラやってたんだという感想
スラムの中にある彫刻屋さんや、廃人集まるアヘン街。日本に移民が多く流れてきたとしたらどうなるのかという想像も楽しめます。架空だけど、どこか懐かしい雰囲気があります。
ストーリー自体は内容の割には冗長
青春映画に必要な要素は満遍なく散りばめられています。イエンタウンに住むアゲハが娼婦グリコに救われるシーン、フェイホンが現金製造方法を入手しグリコをステージに上げ一躍有名な歌手になるシーン、ヤクザ一味との決闘など。
どれもある程度楽しむことはできますが、若干冗長感ありますので、ストーリーを期待してみる作品ではないなと感じます。
Frank SinatraのMy Wayはよき
主人公たちが現金製造方法を見つけるきっかけとなったカセットテープから流れてくる「My Way」はスワロウテイルを象徴する曲です。この曲がよかったです。イエンタウンバンドが歌うMy Wayも良いですし、原曲のFrank Sinatraの声もしびれました。
2時間超とやや長いですが、1996年の日本の作品と考えるとかなり尖っているので一見の価値ありだと思いました。
私はこの映画の、YEN TOWN BANDの「Swallowtail Butterfly〜あいのうた〜」が大大大好きです。
スワロウテイルは観たのですが、刺青シーンのカッコよさしか記憶がありませんw
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YEN TOWN BAND好きでいらっしゃるんですね!
この映画で初めて知りましたが、たくさんyoutubeを見ました^^