悪役令嬢は何もしない。けれど叔父様は世界を変えてしまいました【1】
悪役令嬢に転生した彼女。けれど、ゲームが始まる前から、おかしな事になっていた。
俺様ヒーローを必死に教育する、悪役令嬢の立場は必要なくて、のほほんと暮らしていた彼女。
そして、予定通りに断罪される。復讐するでもなく、領地に帰った彼女は、そこで世界が急激に、
変化していくのを眺め続ける。乙女ゲーのヒロインや、ヒーロー達が、
時代の変化にもがき苦しむのを、のほほんと見続けるのだ。
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前世を持つ叔父様が、主人公の悪役令嬢が生まれる前に世界観を変えてしまった物語。
叔父様の考える。「もうちょっと楽がしたい」それにはどうすれば良いのか?
魔法が使えるヤッター!錬金できるヤッター!産業革命起こせるじゃん。
叔父様は頑張った。無駄に頑張った。そのお陰で悪役令嬢となる令嬢が生まれるころには、
その領地には大改革が行われてしまった。そう、「産業革命」である。
それでも叔父様は止まらない!
蒸気機関を作り上げ、コンピューターの代わりに、「解析機関」を組み上げる!
まさしく、歪に進化したスチームパンクの世界を作り上げてしまったのだ。
けれど、叔父様は止まらない。叔父様のもうちょっと楽したいが叶うまで、
叔父様は文明を加速させ続ける。
悪役令嬢に生まれてしまった彼女は、叔父様が加速し続ける文明に、唖然としながら、
叔父様が作り出す物を他の人が理解できるように「取扱説明書」と言う名の、
書類を作り続けなければならなくなった!
乙女ゲーが始まった頃は、まだよかった。
けれど、乙女ゲーが終わる頃、叔父様の作り出してしまった機械の数々が、
ヒーローやヒロインの住まう王都に影響を与え始める。
産業機器の発達で大量生産が可能となり、物の価値が大きく変わり、時代が切り替わる。
さて、この急激に変わりゆく時代にヒーローやヒロインは対応できるのか?
力を持ち始める、商人達に貴族は大切な「家」を守れるのか?
何も考えず、文明を加速させられてしまった乙女ゲームのエンディング後はどうなる?
そして、悪役令嬢は、悪役令嬢でいられるのか?