情報の賞味期限から見た Steem と ALIS への期待steemCreated with Sketch.

in #japanese7 years ago

Steem

Steemit を始めて約1ヶ月、良いところと現時点での限界というか性質が見えてきました。この時期、ちょうど後発のプロジェクトである ALIS のICOもあり、ブロックチェーンベースのソーシャルメディアがこれから盛り上がりそうな気がします。国内サービスに勝ち目はあるのでしょうか?Steem の性質を考えるとうまく棲み分けできると思います。

Steem の特徴は、投稿から一週間の期間内に受け取ったコメントや投票を元に報酬が支払われることでしょう。しかし、言い換えれば各記事の賞味期限は長くて一週間ということです。一週間を過ぎた投稿に、コメントは集まるかもしれませんが投票は集まらないでしょう。また、キュレーション報酬の最大化を目指すと、出来るだけ新しい投稿をチェックする方が良いため、皆が報酬第一に行動すると記事の賞味期限は長くて1日程度になると思われます。

これは、長い時間をかけて評価されるような記事や、ニッチな話題に関する記事には不利です。

各投稿の賞味期限が長くて1日というのは Twitter と同じです。Twitter では、話題になったとしても1日も経てば収束する場合がほとんどです。NewsPicks のようなソーシャルニュースメディアの記事も賞味期限は同じく1日程度でしょう。

記事の賞味期限という点から見ると、Steem はこれらのソーシャルメディアと競合していると言えます。

一方で、もっと各記事の賞味期限が長いメディアもたくさんあります。レシピ共有サイトのクックパッドや、技術情報投稿サイトの Qiita、少し前に話題になったキュレーションメディアなどに投稿された記事は長期間に渡って視聴(消費)されるものです。

今のところ Steem はこれらのメディアをカバーできていないので、もし ALIS がこれらの賞味期限の長いコンテンツに対しても適切に報酬支払い可能な仕組みを備えれば、Steem とは別の需要にリーチできるでしょう。ALIS についてはまだそれほど詳しく調べていないので、これから追って行きたいと思います。

とはいえ、国内でブロックチェーンベースのソーシャルメディアがユーザーを獲得できるか否かは、記事の削除が可能かどうかに強く影響されるような気がします。ただし、分散環境でサービスを実現する限り記事の削除は難しいだろうと思います。この問題に関しては別の記事にまとめたいと思います。

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