リサイクルではなく「リユース」!|オランダの資源回収事情

in #japanese5 years ago

オランダに住んでいて感じることの一つに、「資源再利用の精神が根付いている」ということがあります。

「リユース」と「リサイクル」の違い

今回のタイトルは「リユース」ですが、「リサイクル」との違いは何でしょうか?

リユース:ゴミとして捨てるのではなく、再利用すること。
リサイクル:不要なものを、もう一度資源に戻して、新しいものを作る原料にすること。

捨てずにそのままの形で使う、もしくは洗浄や修理をして使うものは「リユース」に該当します。

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スーパーにはたくさんの種類のビールが並んでいますが、リユース可能な瓶が多く売られている印象です。

缶ビールの場合は、先ほどのリユースとリサイクルという視点からいうと、アルミ缶は一度つぶして原料に戻し、再度アルミ缶を作るという「リサイクル」の対象になります。

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オランダと言えば「Heineken(ハイネケン)」のビールが有名ですね。

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私もハイネケンが大好きで、スーパーで安くなっている時にまとめ買いしています。笑

写真のような容器に24本のビール瓶が入っています。

リユースに挑戦!!

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全て飲み終わったので、リユースしに行こうかなー

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リユースする物は、スーパーマーケットや資源回収ステーションへ持っていき、回収してもらいます。

今回は最寄りのスーパーマーケット「Albert Heijn(アルバートハイン)」に持っていくことにしました。

購入したお店はもちろん、別のお店でも回収は可能です。

スーパーのリユースコーナー

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この様な瓶とペットボトルの自動回収機が設置してあります。(瓶やペットボトルでも回収できない物もあります。)

左側は電球や電池のリサイクルボックスです。

さっそくリユースします!

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瓶1本ずつでもリユース可能ですが、今回は大胆に箱ごとリユースします。

下の段にそのまま入れると吸収されていきます。

詳しくは動画をご覧くださいませ。↓

回収が完了し、ボタンを押すと、このような€3.90(2019年6月現在、1€≒122円)の割引レシートが出てきます。

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このレシートを、お買い物の際に提示すると割引されます。

€3.90はビールを購入するときに先に払っているデポジット代で、瓶1本購入するときでもデポジット代がかかってきます。(表示価格より高くなっている!と最初は驚きました。)

なんと、約480円も戻ってきました!

リユースできない瓶はリサイクル

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先ほど少し記述しましたが、スーパーの機械では回収できない瓶もあるので、その場合のリサイクル方法をご紹介します。

街の至る所に、写真のようなガラス瓶専用のゴミ箱が設置されています。

「パリーーーン・・」

かなり深いゴミ箱で、中に入れると、数秒後に落ちて割れる音が聞こえます。

こちらも動画で詳しくご覧いただけます。↓

街のリユース・リサイクルステーション

最後に街のリユース・リサイクルステーションのご紹介です。

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Retourette」2015年、ロッテルダムにオープン

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このリサイクルステーションは、スーパーやドラッグストアなどたくさんのお店が並ぶ一角にあり、お買い物の際に気軽に利用することができます。この日も沢山の人が訪れていました。

資源として再利用できるものは、全て持ち込み可能

こちらのステーションでは、ゴミを細かく分類して回収しています。

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<バッテリー電池、電球、ビデオ、CD、DVD、カートリッジなどの回収コーナー>

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<透明な瓶、緑色の瓶、空き缶、ペットボトル、プラスチックの回収コーナー>

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<揚げ油、衣類、靴、電化製品、ケーブル類、紙パック、紙の回収コーナー>

細かく分類することで、そのまま各リユース・リサイクル場所に運ぶことができます。

現在、廃棄物と言われているものの多くは、実際には新製品の原料となるものだと言われています。

オランダ政府は、「2020年に75%のリユース・リサイクル」を掲げており、このような気軽に持ち込める場所が今後増えると思われます。

捨てて燃やしてしまうのではなく、リユースもしくはリサイクルをし、限りある資源を大切に使っていきたいですね。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。